COLUMN
業務改善の方法はさまざまで、特別な準備などがなくてもすぐに実践できるものもあります。より大がかりな業務改善を目指すなら、ITツールを導入するのもおすすめです。
今回は、コストをかけずに利用できるITツールをご紹介します。
目次
業務改善を実現できるITツールの種類は多岐にわたりますが、どのようなツールも導入すると以下のようなメリットが期待できます。
・生産性向上
・不要な労力・時間の削減
・柔軟な働き方の実現
ITツールによって単純作業や定型業務を自動化できれば、そのぶんコア業務に費やせる時間が増え、生産性が向上します。また、不要な作業工程をカットしたり、よりスムーズに業務が遂行できたりするようになることで、労力や時間の「ムダ」を省けるのもITツールのメリットです。
さらに、ITツールのなかには遠隔での作業も可能とするものもあります。自宅やカフェなど、オフィス以外の場所でも業務をこなせる環境ができれば、柔軟な働き方によって従業員の満足度も向上するでしょう。
ITツールのなかでも、特に業務改善に役立つジャンルは以下の通りです。
・ビジネスチャットツール:個人・グループでのメッセージのやり取りやデータの共有
・タスク・プロジェクト管理ツール:タスクの割り当てや期限設定、プロジェクトの進捗確認・共有
・オンラインミーティングツール:オンライン会議の開催や資料の共有、スケジュール調整
・ペーパーレス化ツール:会計書類や契約書の電子化、電子署名
・RPAツール:データ入力など、単純作業の自動化
・SFA・CRM・MAツール:顧客データ管理、営業活動の追跡など
・オンラインストレージツール:データの共有や保存、リモートアクセス
「ITツール」と一口にいってもさまざまな種類があるので、自社が解決したい課題に合ったものを選ぶとよいでしょう。
ここからは、業務改善に向けて無料で試せる12種類のITツールをご紹介します。本格的な利用には費用が発生するものもありますので、詳細はサービスの公式サイトなどもご参照ください。
Googleドライブは、オンライン上でファイルの保管・共有ができるサービスです。
文書やスライド、写真、動画ファイルなど、さまざまなデータを保管できます。アクセス権限を設定すれば、データの受け渡しにも活用可能で、パソコンだけでなくタブレットやスマホからもアクセスできて便利です。
Chatworkは、テキストやビデオ、音声などでのコミュニケーションを円滑にするチャットツールです。メールよりも手軽に連絡ができ、個人だけでなくグループも作成できます。
データの授受やタスク管理など機能が豊富にあり、無料で利用できる内容も充実していることから、多くのチャットツールのなかでも特に高い人気を集めています。
Slackも、チャットやファイル管理、ビデオ通話などの機能が備わったチャットツールの1つです。また、「会議中」「休暇中」「作業中」など、ステータスを設定し、他のユーザーに現状を一目で伝えられる機能もあります。
簡単な外部連携でさらに使いやすくできるなどのメリットもありますが、Chatworkと比べて無料で利用できる内容がやや少なくなっています。
Microsoft Teamsは、Microsoftが提供するビジネスチャットツールです。
Web会議の品質も高く、チャットやビデオ通話の最中に、ExcelやPowerPointなどのソフトを共同編集できるなど、Officeユーザーにはうれしい機能も備えています。チャットツールとして利用する場合は無料版でもほぼ不便がないのも、人気の理由です。
Google Meetは、Googleが提供するオンラインミーティングツールです。画面共有やテキストチャットなど、基本的なミーティングツールの機能が備わっています。無料でも最大100名、60分までの利用が可能で、会議だけでなくセミナー開催に活用する企業も少なくありません。
「Google Workspace」を契約すると、Googleの他サービスと連携できてより便利です。
Zoomは、オンライン会議やセミナーなどを開催するためのミーティングツールです。画質や音質がよく、離れていてもリアルなコミュニケーションを実現します。
また、少人数のブレイクアウトルーム機能を搭載しているので、グループディスカッションなどが必要な場合にも役立ちます。無料プランは1ミーティング最大100人、40分まで利用可能です。
Trelloは、進捗管理や情報共有が簡単にできるITツールです。
カード形式でタスク・進捗を管理するのでわかりやすく、自身はもちろん、メンバーも一目で情報を可視化できます。クラウド型ツールなのでスマホからもアクセス可能で、リモートワークがメインの企業でもオープンな社内環境を実現します。
Notionは、タスクやスケジュール、社内Wikiなどを一元管理できるツールです。テンプレートやテキストエディタ機能が充実しているので、初めての人でも比較的使いこなしやすいといえます。
また、ChatGPTが搭載されており、テキスト生成ツールとして利用するなど、幅広い活用方法があります。
調整アポは、法人向けの日程調整ツールです。予定表やカレンダーアプリとの連携で、スケジュールを自動調整して最適な日程を提案してくれます。
社内だけでなく、社外メンバーとの日程調整も可能で、スケジュール決定までの時間を短縮したり、やり取りを最小限にしたりと多くのメリットをもたらします。
SmartFlowは、稟議書や申請業務の電子化をサポートするITツールです。テンプレートを選ぶだけでワークフローを回せるので、ITの知識がなくても簡単に使用できます。スマホ利用も想定した画面設計なので、パソコンがない環境でも安心です。
また、20ユーザーまで無料で利用可能なので、小規模な組織やスモールスタートで導入したい企業にもおすすめです。
ジョブカンワークフローも、申請から承認までの社内業務をクラウド上で実施できるツールです。スマホからもアクセスでき、スピーディな申請業務を可能とします。
中・小規模企業向けの内容も月額費用が発生しますが、制限なく全てのサポートを試せる「無料お試し期間」があるので、使用感に納得してから契約できるのもメリットです。
みんなの電子署名は、オンライン上で契約に関する作業を完結するITツールです。契約内容の確認や必要事項の入力、署名までスムーズに行え、「契約書を送付し、署名・捺印して返送する」という従来の方法よりも契約締結までの時間を大幅に削減できます。署名した文書を1年以上サーバーに保管する場合を除き、ほとんど無料で全機能を利用できるのもメリットです。
今回ご紹介したITツール以外にも、業務改善につながるITツールは多く存在します。よりよいITツールを検討する際には、以下のポイントに注目しましょう。
・課題やニーズに合っている
・必要な機能が備わっている
・無料版で利用できる範囲もチェックする
・セキュリティ面の問題がない
・活用のための体制が整っている
どんなによいツールでも、自社の課題解決につながらなければ導入しても効果を実感できません。課題やニーズを洗い出し、最適なツールを選びましょう。
また、同じジャンルのツールでも機能はそれぞれで異なるので、必要な機能が備わっているかもチェックする必要があります。費用をできるだけ抑えるには、無料版で利用できる範囲も必ず確認してください。
ITツールを利用する際には、セキュリティ面にも注意しましょう。情報漏洩やウイルス被害などのトラブルに巻き込まれないよう、ITツールがどのようなセキュリティ対策を取っているのかも、事前に知っておきたいポイントです。
さらに、導入後に社内でのツール活用を定着させるためには、問い合わせ窓口などのサポート体制が整っているサービスを選ぶことも大切です。加えて、自社でも従業員からの質問や意見を受け付ける窓口を設置しておくと、導入したITツールの活用による業務改善を行いやすいでしょう。
業務改善に役立つITツールは豊富で、新たなサービスもどんどん登場しています。最適なサービスを選択する際には、自社の抱える課題や希望する機能を洗い出すことから始めましょう。今回ご紹介したサービスも参考にしながら、ITツール導入を成功に導いてください。
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