• Google Workspace × GASが変える、これからの経理実務

    「Google Workspaceを導入したけれど、結局スプレッドシートへの手入力が増えただけではないか?」 経理現場から、時折そんな声が聞こえてくることがあります。

    確かに、情報の共有や整理は楽になりますが、それだけでは「業務の総量」は減りません。経理DXの本質は、整理された基盤の上でGAS(Google Apps Script)を活用し、単純作業を無人化することにあります。

    今回は、前回の「整理編」に続き、GASを導入することで経理実務がどう「現実的に」変わるのかを解説します。

    単なる共有ツールとしてではなく、GASを「実務のエンジン」として動かすことで、以下のような変化が起こります。

    ① 請求書発行の「完全無人化」

    Before: スプレッドシートで作成した請求書を、1枚ずつPDF化し、ファイル名を手作業で変え、メールに添付して送付。

    GAS導入後: 管理台帳のチェックボックスを入れるだけで、PDF生成・電子帳簿保存法に準拠したファイル名での保存・取引先へのメール送信を数秒で一括完了。

    実務のメリット: 送付ミスやファイル名の設定ミスといった、精神的負担の大きい「単純作業」から解放されます。

    ② 経費精算の「入力・チェック」の最小化

    Before: フォームで届いた申請を、経理が目視で確認し、仕訳データとして会計ソフト用のCSVに手入力。

    GAS導入後: フォーム送信と同時に、社内規定(金額上限など)を自動チェック。 問題がなければ、そのまま会計ソフトへインポート可能な形式でCSVを出力、またはAPIで直接連携。

    実務のメリット: 経理の役割が「入力者」から、エラーが出たものだけを確認する「承認者・監査者」へと変わります。

    ③ 銀行入金確認の「自動通知」

    Before: 毎日ネットバンキングにログインし、入金履歴をCSVで落としてスプレッドシートに転記。

    GAS導入後: APIを活用し、特定の入金があった瞬間に担当者のチャット(Slack/Teams等)へ自動通知。

    実務のメリット: 「入金まだですか?」という営業担当からの問い合わせを待つ必要がなくなります。

    GASによる「現実的な」法対応(電子帳簿保存法など)

    「Googleドライブに置くだけ」では、電子帳簿保存法の検索要件(取引年月日・金額・取引先での検索)を満たすのは困難です。しかし、GASを介することでこれが現実的になります。

    自動インデックス作成: ドライブに保存されたファイル情報を、GASが自動で「検索用管理台帳(スプレッドシート)」に書き出します。

    タイムスタンプ代替運用: 修正履歴が残るGoogle Workspaceの特性と、GASによるファイルロック機能を組み合わせることで、事務処理規程に準拠した安全な運用を安価に構築できます。

    なぜ「整理」の後に「GAS」が必要なのか

    前回の記事で触れた通り、Google Workspaceによる「情報の整理」は非常に重要です。しかし、整理だけでは「情報の移動」という作業が残ります。

    情報の整理(Google Workspace): バラバラだったデータが1ヶ所に集まる。

    情報の移動・加工の自動化(GAS): 集まったデータを、必要な形に変えて次の工程へ届ける。

    この2ステップが揃って初めて、経理DXは「現場が楽になった」と実感できるレベルに到達します。

    まとめ|「回る経理」から「進化する経理」へ

    Google WorkspaceとGASの組み合わせは、高価なERPを導入しなくても、貴社の実務に100%フィットしたシステムを自社で構築できることを意味します。

    まずは、今の業務の中で「スプレッドシートから別の場所へ、値をコピー&ペーストしている作業」を探してみてください。そこが、GASによる改善の第一歩です。

    株式会社ファーストアソシエイツでは、こうした「実務に即した」自動化の設計を支援しています。

    貴社の「この作業、自動化できる?」にお答えします

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    「今のやり方」を活かしながら、もっと楽に。株式会社ファーストアソシエイツでは、無理なシステム導入ではなく、現在お使いのスプレッドシート運用を崩さない自動化や、スムーズなAPI連携をサポートします。

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