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企業型確定拠出年金(企業型DC)は節税・福利厚生・採用強化の観点から中小企業でも注目度が高まっています。
経営者から「うちでも使えそう?」と聞かれる機会が増えてきました。
ただ、経理担当者の立場からすると気になるのは「導入後の業務負担」です。今回は経理BPOの視点から、実務面のポイントを整理します。
会計処理自体はシンプルです。毎月の掛金拠出を「確定拠出年金掛金(損金)」として処理するだけで、基本的には煩雑なことはありません。
一方で、管理業務として次のような対応が発生します。
・加入者名簿の管理・更新(入社・退職・休職時の手続き)
・資格取得・喪失の届出(運営管理機関への連絡)
・年1回の投資教育の実施義務(法定要件)
・掛金変更や拠出限度額の確認(給与変更時など)
これらは人事・経理が兼任している会社では思った以上に工数がかかります。特に退職者が出た際の「資産移換手続き(ポータビリティ)」は期限管理が必要なため、漏れが生じやすい落とし穴です。
ある医療法人(63名規模)の事例では、企業型DC導入後に採用数・離職率ともに改善が見られています。法人側は「直接的な原因かはわからない」と謙虚なコメントをしていますが、福利厚生の充実として採用面でのアピールに使えることは確かです。
実際、求人票や採用面談で「企業型DCあり」と記載できると、特に若い世代からの関心を集めやすくなります。老後不安を持つ求職者にとって「会社が資産形成をサポートしてくれる」というメッセージは響きます。
ファーストアソシエイツでは、企業型DC導入後の経理処理・月次仕訳への組み込みから、加入者管理の定型業務サポートまで、既存の経理BPO業務の中に組み込む形でご支援が可能です。
「制度は良さそうだけど、社内でまわすリソースがない」という場合は、導入前にご相談ください。
| 確認項目 | 内容 |
|---|---|
| 掛金上限 | 月5.5万円(他制度がない場合)。既存制度との合算限度に注意 |
| 人事との連携 | 入退社時の手続きフローを事前に設計する |
| 人事との連携 | 年1回の実施義務あり。外部委託も可能 |
| freee/会計ソフト設定 | 勘定科目・部門設定を導入時に整備する |
| 既存の退職金制度 | 中退共・養老保険との重複・優先順位を整理する |
企業型DCは「良い制度」ですが、導入後の運用設計が甘いと担当者の負担が増えます。節税・採用・定着のメリットを最大限活かすには、「誰が何をどのタイミングで管理するか」を最初に決めておくことが重要です。
経理BPO・記帳代行のご利用有無に関わらず、業務設計のご相談はいつでも承ります。