COLUMN
効率的な業務遂行に向けた改善には、ITツールやクラウドサービスの活用が有効です。さまざまなツールやサービスがありますが、どのようなものを取り入れると業務改善の成功が見込めるのでしょうか。
今回は、業務改善に役立つツールをご紹介します。
経費削減や業務効率化、生産性向上などに向けた業務改善の方法は幅広く、その1つにITツールやクラウドサービスの活用があります。アプリケーションやシステムを利用すると、以下のようなメリットが得られます。
・不要な作業をなくせる
・作業にかかる時間を削減できる
・業務が自動化できる
・テレワークでもスムーズな情報共有が可能
ITツールやクラウドサービスは、働きやすい環境の実現に寄与します。柔軟な働き方がしやすくなるので、従業員の満足度も高まるでしょう。
ITツールやクラウドサービスのジャンルは幅広く、提供する企業もさまざまです。業務改善に役立つツールやサービスにはどのようなものがあるのか、見てみましょう。
書類を紙ではなく電子で扱うための書類電子化ツールを使えば、印刷にかかる費用、保管・破棄のための手間の削減が可能です。会計書類や契約書、マニュアルなど、あらゆる書類を電子化すると、確認や署名のために書類をさまざまな部署に回さなくてよいので、管理の際のリスクも軽減できます。
情報共有がより容易になるのも、メリットの1つです。
RPAツールは、事務作業の自動化に役立つITツールです。データ入力やフォーム処理が簡単にでき、単純作業は自動化できるものもあります。また、入力されている内容からレポートを自動で生成するなど、便利な機能が備わったツールも増えています。
SFA・CRM・MAツールは、営業活動の効率化に役立つITツールです。名刺をはじめとした顧客情報の管理、自動メール配信、進捗状況の可視化などで、スムーズな営業活動をサポートします。入力されている情報を元に、営業に関する分析を行ってくれるサービスもあります。
タスク・プロジェクト管理ツールは、従業員の業務の割り当てや進捗を把握するためのものです。管理者は、作成したタスクやプロジェクトを個々に割り当て、進行状況を追跡できます。
カレンダーやボード、タイムラインなど、サービスによって管理方法は幅広いので、管理者はもちろん、誰もが使いやすく、チーム内のメンバーの状況を確認しやすいツールを選ぶとよいでしょう。
ビジネスチャットツールは、従業員同士のコミュニケーションや情報共有をスムーズに行うためのものです。個人間でのメッセージやグループチャット、ファイルの共有などが可能で、テレワークや出張などでオフィスにいないメンバーともリアルタイムのやり取りができます。
過去のメッセージを参照できるサービスだと、遡って必要な情報やデータを抽出できるのでおすすめです。
ビデオ機能を使って、相手の顔を見ながら話せるオンライン会議ツールは、オフラインの対面会議で生じるデメリットを軽減し、電話よりも密なやり取りができるものです。会議の開催はもちろん、画面共有で資料の提供やプレゼンテーションを行ったり、録画や録音で会議の記録を残したりすることも可能です。
投票やテキストチャット、スケジュール調整、ファイル共有など、便利な機能を備えているツールもあります。
オンラインストレージツールは、インターネット上のクラウドにデータを保存し、共有できるものです。「インターネット上に情報がある」というと、セキュリティ面の不安を感じますが、オンラインストレージツールは、データの閲覧や編集、管理などの権限や範囲の制限が可能で、情報漏洩や不正アクセスへの対策も万全です。
アクセス権限があれば、パソコンはもちろん、タブレット端末やスマートフォンからも、気軽に情報を確認できるツールも多くあります。
社内Wikiは、業務に関する情報を従業員が自由に書き込み、保管・共有できるツールです。リアルタイムでの更新が可能で、検索機能で最新の情報を収集しやすいのも、メリットだといえます。
また、社内Wikiは個々の経験や知識など、役立つ情報を気軽に書き込めます。そのため、有益な情報を得るためのツールとしてはもちろん、従業員のコミュニケーション促進にも高い効果を発揮します。
業務効率化に役立つITツール・クラウドサービスのすべてを社内に導入するのは、現実的とはいえません。業務改善の成功に向けてツールを厳選する際には、どのようなポイントに注目するとよいのでしょうか。
「便利そうだから」「何かの役に立ちそうだから」という漠然とした理由で導入しても、じゅうぶんな活用はできません。ITツールやクラウドサービスを導入する前には、現状分析を行い、課題を明確にすることが重要です。
「テレワークでも情報共有がスムーズにできるようにしたい」「定型業務を効率化したい」など、課題や目的がわかると、適切なサービスが選べます。
いくら機能性に優れたツールやサービスでも、操作方法が複雑だと従業員が使いこなせない可能性があります。特に、これまでITツールを業務に活用してこなかった世代は、操作が難しいツールだとかえって時間がかかり、業務効率が下がってしまいます。
サービスを選ぶ際にははじめから1つに絞らず、複数の候補を挙げて比較・検討しましょう。
インターネット上(クラウド)での情報管理は、セキュリティ性が高くないと、重要な情報が外部に漏れてしまう恐れがあります。情報漏洩は経営に大きなダメージを与えたり、顧客からの信頼を失ったりと、取り返しのつかない自体を招きかねないので、操作性とともにセキュリティ性も必ず確認しましょう。
セキュリティに関する基準を満たしているかはもちろん、導入事例の多さや管理体制など、さまざまな観点に注目すると安心です。
業務改善に役立つITツールやクラウドサービスですが、以下の注意点があることも、導入前に把握しておきましょう。
多くのITツール・クラウドサービスは、利用に際してコストがかかります。利用料金はサービスや機能によってさまざまですが、安さを重視して機能性やセキュリティ面のチェックがいい加減になってしまうと、従業員が活用できなかったり、情報が危険にさらされたりする可能性が上がります。
しかし、費用が高ければ質もよいわけではなく、なかには高くても機能が充実していない、使いにくいといったものも存在します。
複数のサービスを比較し、費用対効果の高いものを選ぶと、利用料はかかっても効率化や生産性向上によって、売上アップが見込めるでしょう。
注意点があることも、導入前に把握しておきましょう。
ITツール・クラウドサービスの導入が失敗に終わる理由の1つに、「周知・フォローをしない」ことが挙げられます。いくらよいサービスを導入しても、従業員がその存在を知らなかったり、具体的な活用方法を理解していなかったりしては、いつまで経っても利用されません。
導入後は、業務改善に向けて従業員がツールを活用できるような説明会を開く、定期的に利便性をヒアリングするなどのフォローも、必ず行いましょう。
課題や目的があいまいだったり、ツールの検討をじっくり行わなかったりすると、本当に必要なITツール、自社に合ったツールがわかりません。「聞いたことがあるツールだから」と知名度だけで選んでしまうと、業務改善が思ったように進まない可能性もあります。
ITツールを導入した業務改善は、費用を伴う大掛かりなものです。適切なツールが選べない場合は、業務改善をサポートしてくれる企業に相談するのもおすすめです。
ITツールやクラウドサービスを活用すると、業務にかかる時間の短縮や、新しい働き方の実現など、多くのメリットが得られます。自社の悩みを解消する適切なツールを選び、業務改善を成功に導きましょう。
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